永遠の別れ―悲しみを癒す智恵の書
◇◆第534回◆◇
![]() | 永遠の別れ―悲しみを癒す智恵の書 エリザベス・キューブラー・ロス、デーヴィッド・ケスラー 上野 圭一(訳) 日本教文社 2007-01-01 by G-Tools |
●死別の悲しみ・苦しみを癒すために
死別を経験して悲嘆の中にいる人、さらにその周りにいる友人や支える立場にある人に向けて書かれています。キューブラー・ロスの最後の著作であり、”死の受容の五段階”のさらに先が死んでいく人にとっては『死後の真実』であるなら、こちらは遺される人のための本です。ある意味、死別を境に極限のつらさを味わうのは遺される側だといえます。本書には遺された人びとが味わう喪失感情、悲嘆、怒り、罪悪感などが描かれています。人間はこんなにも死別の喪失によって悲しみ、苦しむのです。