世界史

2013年6月15日

世界史をつくった海賊

◇◆第806回◆◇

4480065946世界史をつくった海賊 (ちくま新書)
竹田 いさみ
筑摩書房 2011-02-09

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大英帝国繁栄の影に海賊あり
本書で取り上げられている「海賊」は16世紀から17世紀のイギリスの海賊です。当時のイギリスはヨーロッパでは貧しい二流国にすぎませんでした。スペイン、ポルトガルといった大国に伍して豊かになるためにイギリスがとった手段が、それら大国の積荷を奪うという海賊行為だったのです。もちろん、正式にそのようなことが許されるわけがありません。表向きは、海賊は国家とは無関係、私的な略奪行為を働く犯罪者でした。しかし、それは裏側では国家の戦略と密接に結びついて、略奪したものを国家へ還流させていました。

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2009年7月17日

グローバリゼーション 人類5万年のドラマ (下)

◇◆第593回◆◇

4757142188グローバリゼーション 人類5万年のドラマ (下)
ナヤン・チャンダ 友田 錫/滝上 広水(訳)
NTT出版 2009-03-09

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破壊と創造の連鎖
本書の原題は「結ばれしもの:交易商人、布教師、戦士、冒険家がどのようにグローバリゼーションを形づくったか」というものです。人類の歴史そのものがグローバリゼーションであり、その代表としてこれらの人々をとりあげ、その動きを描いたのが上巻でした。下巻の冒頭はさらに大きな組織として「帝国」が果たした役割が描かれています。グローバリゼーションの光と影が切り離せないものであることがよくわかります。

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2009年7月11日

グローバリゼーション 人類5万年のドラマ (上)

◇◆第588回◆◇

4757141653グローバリゼーション 人類5万年のドラマ (上)
ナヤン・チャンダ  友田 錫 /滝上 広水(訳)
NTT出版 2009-02-23

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私たちはみなグローバリゼーションの賜物
人類の歴史がグローバリゼーションの進展そのものだったということをさまざまな具体例をあげて解説しています。アフリカで進化してきた人類が5万年前、何らかの生存の危機に直面し、一部のグループがアフリカを後にしました。これがグローバリゼーションの第一歩です。それから世界中に拡散していった人類は気候にあわせて肌の色や体形を変化させましたが、全世界に広がる60億を超える人々の遺伝子をたどっていけば、ひとりの女性に行き着くといいます。文字通り、すべての人類は兄弟姉妹なのです。

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2008年12月 4日

モルガン家

◇◆第508回◆◇

4532192994モルガン家(上) 金融帝国の盛衰 (日経ビジネス人文庫)
ロン・チャーナウ 青木 榮一(訳)
日本経済新聞社 2005-07-02

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モルガンというプリズムを通してみる近現代の金融史
JPモルガン・チェースやモルガン・スタンレーにその名を残すモルガン財閥の歴史を軸に、近現代の金融史を描いたノンフィクションです。モルガン財閥の前身はアメリカの銀行家ジョージ・ピーボディが1838年にロンドンで創業したピーボディ商会です。当時のロンドンは世界金融の中心地であり、ベアリングス家、ロスチャイルド家などの"マーチャント・バンカー"がヨーロッパ金融界の覇権を握っていました。

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2008年10月26日

世界史

◇◆第502回◆◇

4122049660世界史 上 (中公文庫 マ 10-3)
ウィリアム・H・マクニール 増田 義郎 佐々木 昭夫 (訳)
中央公論新社 2008-01

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6000年の人類文明史を鳥瞰する
紀元前3500年から20世紀までの歴史を600ページあまりで描いた歴史書です。ある時代、ある地域の歴史を読むのとは一味違う、全体を見渡す視点を得られる名著です。歴史を進めてきた両輪は戦争と宗教だったのだ、と感じました。これは、とどまることを知らない想像力、けっして現状に満足しないという人類の特性によります。

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2008年9月 5日

第二次世界大戦〈下〉

◇◆第495回◆◇

4120029255第二次世界大戦〈下〉
Liddell B.H. Hart 上村 達雄
中央公論新社 1999-10

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枢軸国側の敗北への道程
下巻では、1943年のアフリカ掃討から1945年の日本の降伏までが描かれています。巻末に第二次世界大戦全体の年表が戦線を並列させて載っており、戦争の展開ぶりを場所もあわせて追っていくことができます。最も戦線が広がっていた時期には、大西洋、ヨーロッパ西部、ソ連、北アフリカ、太平洋、中国、アジアと文字通り世界中で戦争がおこなわれていました。

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2008年8月30日

第二次世界大戦〈上〉

◇◆第494回◆◇

4120029247第二次世界大戦〈上〉
B.H.Liddell Hart 上村 達雄
中央公論新社 1999-08

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第二次世界大戦の戦いの局面をつぶさに見る
リデル・ハートは英国を代表する軍事史家であり、戦略思想家です。第二次世界大戦という世界中をまきこんだ六年に及ぶ戦争の全貌を、戦闘の展開のみに絞って書いています。戦場であるいは補給の場面で両軍がどのように動いたか、政治の指導者はどうしたのか、さらに各々の戦闘場面で指揮官たちは何を目的にどう行動したかを克明に描いています。

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2008年7月30日

古代文明の謎はどこまで解けたか

◇◆第489回◆◇

4872336682古代文明の謎はどこまで解けたか Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
Peter James Nick Thorpe 皆神龍太郎(監修)福岡 洋一(訳)
太田出版 2002-06

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古代史ガイドブック
古代文明を扱った通俗本の中には仰天するような主張が述べられているものが少なくありません。ただし、すべてがでたらめというわけではなく、専門家がとても予測できなかったような事実が発掘によってあきらかになることもあります。本書はさまざまな古代史に関する主張をとりあげ、著者の視点も交えつつ、どの程度まで真面目にとりあっていいものかを示した本といえます。非常に幅広い分野から題材を集めており、古代史ガイドブックとしても読めます。

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2007年4月19日

世界史を動かした「モノ」事典

◇◆第389回◆◇

4534035004世界史を動かした「モノ」事典
宮崎 正勝
日本実業出版社 2002-11

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モノとヒトのかかわりの歴史
歴史を動かしてきたのはヒトですが、ヒトは大昔からモノを作っており、できあがったモノが歴史の流れに大きな影響を与えてきました。この十年でもインターネットや携帯電話の登場によって、ヒトの歴史が大きく転換しました。本書では、最初にポット(土器)が取り上げられています。ポットの登場によって食料の加熱、醸造、アク抜きなどができるようになり、ヒトの食生活に革命が起こったのです。

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2007年1月 8日

若い読者のための世界史

◇◆第364回◆◇

4805504765若い読者のための世界史
エルンスト・H・ゴンブリッチ 中山 典夫
中央公論美術出版 2004-12-01

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歴史の大きな流れをつかむに最適の入門書
クロマニヨン人の時代から第一次世界大戦まで、西洋を中心とした世界史を大きくつかむことができます。中学生くらいから十分理解可能で、大人であっても、もう一度世界史を学び直してみたいという人には入門書として最適でしょう。著者は39章で世界史を大河の流れに例えています。記録として残っている歴史の最初、古代エジプトから摩天楼まで滔々として流れ、今も絶え間なく流れ続けている川です。

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