ケン・ウィルバー

2011年1月27日

統合心理学への道

◇◆第705回◆◇

4393360354統合心理学への道―「知」の眼から「観想」の眼へ
ケン・ウィルバー  松永太郎(訳)
春秋社 2004-04

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常に、すでに
ケン・ウィルバーは本書の中で彼はもはや「トランスパーソナル心理学」という言葉を使わない、と述べています。彼はニューエイジ的なものの見方には反対しているのですが、この言葉を使う限り、自分自身もその中のひとりとみなされるからです。本書は、彼が提唱する意識のスペクトルと”四つの象限”を結びあわせる「統合心理学」について詳しく述べたものであり、彼のこれまでの歩みの集大成のようです。内容は、『科学と宗教の統合』をさらに進めたものです。

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2011年1月26日

科学と宗教の統合

◇◆第704回◆◇

4393360346科学と宗教の統合
ケン・ウィルバー  吉田 豊(訳)
春秋社 2000-10

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科学と宗教はなぜ統合の必要があるのか
科学と宗教、この二つは長らく戦争状態にあり、この状況をなんとかする方法を見つけなければならない、とウィルバーは述べ、その道を示唆したのが本書です。また、「科学」と「宗教」という言葉について、これをどういう意味で使うかが和解には重要であることから、そのことについても述べています。まず科学ですが、科学とテクノロジーは非常に有益なシステムではありながら、それ自身では意味と価値を欠いています。科学が私たちに教えてくれるのは何であるかであり、どうあるべきかではありません。

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2011年1月12日

グレース&グリット

◇◆第703回◆◇

4393364031グレース&グリット―愛と魂の軌跡〈上〉
ケン ウィルバー Ken Wilber  伊東宏太郎(訳)
春秋社 1999-10

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妻の乳がんとの闘病を支えたケン・ウィルバーの記録
トランスパーソナル心理学最大の論客といわれるケン・ウィルバー、彼が出会ってひと目で恋におち結婚したトレヤは、結婚式の直後に極めて悪性度の高い乳がんと診断されます。本書は、五年の闘病生活の後、亡くなった彼女の日記とウィルバーの言葉を重ね合わせながら、二人が手を携えて歩んだ闘病の道を描いています。ケンは仏教的な瞑想を長年続けており、トレヤもまた瞑想や霊的なことへの関心が高く、難病と生きる人(患者も介護者も)すべてが本書から教えられることは多いでしょう。

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2011年1月 9日

無境界

◇◆第702回◆◇

4892031143無境界―自己成長のセラピー論
ケン・ウィルバー  吉福 伸逸(訳)
平河出版社 1986-06

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この世に本来境界はない
私たちの感じる葛藤、不安、苦しみ、苦悩は、私たちが勝手にでっちあげた境界によって生み出される、と著者は述べ、そのありさまとそれに関して何ができるかを明らかにしています。本来この世界に境界はないのですが、私たちは便宜上境界をもうけないとこの世界を知ることができません。いわば境界は地図のようなものです。ところが地図を便利に使うのではなく、いつの間にかそれに縛られ、地図とリアリティの区別がつかなくなっているのが私たちの現状です。

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