科学・テクノロジー

2015年3月17日

自動運転

◇◆第880回◆◇

4822273962自動運転 ライフスタイルから電気自動車まで、すべてを変える破壊的イノベーション
鶴原吉郎 仲森智博 逢坂哲彌
日経BP社 2014-10-06

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自動運転がもたらす近未来社会
自動運転とは、車が人間の運転手を介さずに自律して走ることです。SFのように思われる技術がすでに実用化一歩手前まで来ています。この先、10年ほどの間に自動運転の車が社会の中で欠かせないものになっていきます。それは携帯電話がこの10年ほどの間に急速に社会に浸透し、なくてはならないものになったのと似ています。本書は自動運転が社会にもたらす影響と自動運転の現在、そして近未来について、わかりやすく書かれています。

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2013年11月28日

ぼくは「しんかい6500」のパイロット

◇◆第833回◆◇

4875592760ぼくは「しんかい6500」のパイロット (私の大学テキスト版)
吉梅剛
こぶし書房 2013-07-10

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「しんかい6500」はどのように運航されるのか
著者は深海潜水調査船「しんかい6500」のパイロットです。六千メートル以上の深海に潜水できる有人調査船は世界でも数台しかなく、そのうちの一台が1991年に就航した日本の「しんかい6500」です。調査船には操縦士(パイロット)、副操縦士(コパイロット)、研究者(オブザーバー)の三名が乗り組み、深海を目指します。「しんかい6500」には「支援母船よこすか」がついており、潜水海域まではこの母船に載せられて移動します。現役パイロットの目線から、「しんかい6500」がどのように活動しているのかが具体的に記されています。

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2013年11月15日

ソロモンの指環

◇◆第831回◆◇

4150502226ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF)
コンラート ローレンツ Konrad Lorenz
早川書房 1998-03

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最初にして最高の動物行動学入門書
動物行動学入門という副題ですが、動物に特に興味がない人が読んでも楽しめます。著者は動物行動学という分野を切り開いた先駆者です。コクマルガラスやハイイロガン、マガモといった野鳥の行動を研究するために彼が苦心惨憺するところが非常に面白く、思わず笑い出さずにはいられないのです。動物の行動に理屈は通用しませんから、観察者、飼育者である人間が相手にあわせて行動するしかありません。それが時に非常に滑稽な話にもなるのです。

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2013年10月 5日

地球の内部で何が起こっているのか?

◇◆第821回◆◇

4334033148地球の内部で何が起こっているのか? (光文社新書)
平 朝彦 徐 垣 末廣 潔 木下 肇
光文社 2005-07-15

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地球深部探査船「ちきゅう」
地球深部探査船「ちきゅう」、海底下7000mまでの深部掘削が可能でマントルまで到達できる世界最新鋭の船です。本書は地球深部を探索することの必要性とそのために開発されたこの船、さらにはそれによってこれから行われる科学プロジェクトについて、研究者自身が書いたものです。現在わかっている地球システムの全体像について述べられているとともに、これから解明すべきことがらについても書かれており、地球科学入門書にもなっています。

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2013年9月26日

「地球のからくり」に挑む

◇◆第820回◆◇

4106104725「地球のからくり」に挑む (新潮新書)
大河内 直彦
新潮社 2012-06-15

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エネルギーを巡る地球と人類の物語
著者は海洋研究開発機構のプログラムディレクターです。本書には地球の営みと人間の暮らしがどのような原理で結びついているのかを、エネルギーを軸として平易に書かれています。エネルギーというのは、電力やガスや天然資源というものだけでなく、食料や生物圏の活動そのものも含んだ、地球環境の総エネルギーを表しています。人類の文明発展の歴史は、地球環境からエネルギーを人工的に取り出す仕組みの発展の歴史と言い換えられます。

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2013年9月 8日

奇跡の脳

◇◆第817回◆◇

4102180214奇跡の脳: 脳科学者の脳が壊れたとき (新潮文庫)
ジル・ボルト テイラー Jill Bolte Taylor
新潮社 2012-03-28

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若き脳科学者の脳卒中から再生までの記録
著者は脳科学者として活躍していた37歳のときに、突然脳卒中に襲われます。脳動脈の先天的な奇形によるものでした。本書は発作の起きた朝、自分自身の脳が壊れていくさまを専門家の目を通して振り返り、そのときどういう状態が起きるのか、患者本人はどのように外界をとらえているのかということを詳しく述べてあります。あらゆる外界の情報は感覚器を通じて脳に送られ、そこで脳が処理することによって、認識が生まれます。著者は左半球に大出血を起こし、聴覚、言語、認識、運動、触覚といった分野が急速に蝕まれていくさまを冷静に観察しています。

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2013年6月 2日

コンピュータが仕事を奪う

◇◆第805回◆◇

4532316707コンピュータが仕事を奪う
新井 紀子
日本経済新聞出版社 2010-12-22

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コンピュータは何が得意で何が苦手か
著者は数理論理学、情報科学、数学教育を専門とする理学博士です。コンピュータが仕事を奪う、ということについて経済的な視点ではなく、コンピュータは何が得意で何が不得意なのか、という点について数学的な視点から考えています。なぜ数学なのかといえば、コンピュータが理解できる言語は数学だけであり、数学がコンピュータを働かせているからです。

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2013年4月 3日

水の日本地図

◇◆第797回◆◇

4023311367東京大学総括プロジェクト機構「水の知」(サントリー)総括寄付講座編 水の日本地図 水が映す人と自然
沖大幹監修 村上道夫 田中幸夫 中村晋一郎 前川美湖
朝日新聞出版 2012-11-20

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水の多様な姿を知る
水は身近にあり、飲食を通して命を支え、洗濯や風呂として生活を支え、豊かな風景を生み出し、稲作や酒造りといった文化を支えています。その一方で、水の汚染によって多くの死者を出したり、壊滅的な打撃を与える災害も引き起こします。飲料水から水害まで水がとる多様な姿が100ページほどのオールカラーの本にコンパクトにまとめられています。

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2013年4月 1日

人間自身がすでにひとつの生態系

◇◆第796回◆◇

4426114357人間自身がすでにひとつの生態系---生き物の織りなす驚異のしくみと多様性がわかる本
池田 隆
自由国民社 2012-10-11

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かかわりあいとしての生態系
いきものの「個体」ではなく、それらのかかわりあいの不思議について書かれた本です。著者は現在京都大学iPS細胞研究所特定研究員として、研究生活を送っています。生物はどれひとつとってもそれ単独では生活ができず、周りの生物とのかかわりあいの中で暮らしています。分離、合体、共生、超個体といった生物の営みのこうした側面について焦点を絞って書かれています。

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2012年10月15日

MITメディアラボ

◇◆第775回◆◇

4152093161MITメディアラボ 魔法のイノベーション・パワー
フランク モス Frank Moss
早川書房 2012-08-24

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テクノロジーの人間化
MITメディアラボとは、マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究所のひとつで、驚くべきイノベーションを次々と生み出しています。著者はその第三代所長を務めました。本書では、このラボの特徴、研究内容について記しています。冒頭に2007年のメディアラボのシンポジウムでオリバー・サックスが語った、「われわれはテクノロジーを人間化しなければならない---人間がテクノロジーから人間性を奪われる前に」という言葉が載っています。メディアラボで行われているのはまさにこのことなのです。

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