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2017年5月14日

誘拐

◇◆第895回◆◇

4480421548誘拐 (ちくま文庫)
本田 靖春
筑摩書房 2005-10-05

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ノンフィクションの最高傑作
午後から読みはじめ、350ページあまりを夕方までで一気に読みきってしまいました。下におくのも忘れるほどおもしろい本に出会ったのは何年ぶりでしょうか。ノンフィクションの最高傑作といわれるだけのことはあります。

題材は、前回の東京オリンピックを間近に控えた1963年、東京の下町・入谷で起きた幼児誘拐事件「吉展ちゃん事件」です。非常に有名な事件なので、60代以上の人の脳裏にはその記憶が残っていることでしょう。

その事件の発端から決着まで、犯人とその周辺の人々、被害者の家族、警察側の人々の姿を無駄のない簡潔な文章で描いています。東京五輪を間近に控えているとはいえ、まだまだ社会は貧しく、犯人もその貧しさゆえの十字架を背負っていました。

この事件が迷宮入り寸前で解決されたということを初めて知りました。警察の初動捜査のミス、捜査の見込み違い…、結末はわかっているのに、そこに行くまでどうしてもページをめくる手を止めることができない、そんな本でした。


誘拐 (ちくま文庫)
誘拐 (ちくま文庫)本田 靖春

筑摩書房 2005-10-05
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