« サイロ・エフェクト | トップページ | 習得への情熱 »

2016年6月 7日

「ガンが食事で治る」という事実

◇◆第889回◆◇

4837671454「ガンが食事で治る」という事実―済陽式ガンの食事療法vs星野式ゲルソン療法 (ビタミン文庫)
済陽 高穂 星野 仁彦
マキノ出版 2010-12-15

by G-Tools

医者は食事療法に関しては無知
星野仁彦は42歳のときに大腸がんを発症し、肝臓に転移。自らゲルソン療法を研究し、忙しい精神科医としての勤務を続けながらおこなえるように改良した星野式ゲルソン療法によって、がんを克服しました。済陽高穂は消化器外科医ですが、手がけた患者の5年生存率の低さに愕然としていたときに星野の著書と出会い、連絡をとったところから交流が始まりました。済陽は星野の方法も参考に、済陽式ガンの食事療法を考案して患者治療に活かしています。

両者が指摘しているのは、日本では医学部では栄養についてほとんど教えておらず、医者には栄養に関する知識は無いということ、さらに栄養指導をしても保険点数には反映されないため、治療に活かそうというモチベーションがあがらないということです。だから、彼らのような医者はまだごく少数であり、基本的には患者が独力で食事療法を進めていくしかないのが現状です。

進行がんでもあきらめることはない
それでも、こうした本が出るようになり、これを参考に患者自身が自分でがんを治していくことが可能になってきました。がんは代謝異常による全身の病であり、早期がんであっても手術をすればそれで治るというものではありません。同じような食生活を続ける限り、がんの再発や転移、全く異なるがんの発症の危険性は高いままです。

また、進行がんで手術ができないと言われた場合でもあきらめることはありません。食事を変えることによって全身の代謝が変われば、がんが縮小していくケースも珍しくないからです。星野自身がそれを経験していますし、二人の指導によって進行がんどころか末期と診断された状態から完治している人もいます。それらの例が本書の中にはいくつも載っており、食事の持つ力の大きさに驚きます。

食事療法のポイント
二人の食事療法のポイントは基本的には同じです。
1)塩分(塩化ナトリウム)をできるだけ摂取しない
2)新鮮な野菜の絞りたてのジュースを大量に摂取する
3)動物性蛋白質、動物性脂質の摂取を控える

この三つですが、これらは身体全体のナトリウムとカリウムの代謝を変える働きがあります。ナトリウムを極端に少なくし野菜ジュースの大量摂取によってカリウムを大量に身体に入れることで、この代謝異常を改善します。動物性蛋白質と動物性脂質はがんの発生を助長します。

現代の食生活は加工食品が増えたこと、野菜の摂取量が減っていることにより、ナトリウムが過剰でカリウムをはじめ、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などのほかの必須のミネラルとのバランスが大きく崩れています。それががんの原因のひとつでもあるのです。

どの程度まで厳しくするか
自分自身ががん患者であった星野の方法は動物性蛋白質や脂質の制限に関して済陽のものよりもより厳しいものになっています。星野は済陽式を「甘い」と言っています。済陽は「それでも厳しいと言われるのですが…」と応じています。本家のマックス・ゲルソンの方法はさらに極度に厳しいものです。

ただ、二人ともゲルソン療法で大豆や大豆製品を禁止しているのは間違いだと述べています。これは、1世紀前のアメリカの食材事情と、現代日本との違いと解釈していいのでしょう。動物性蛋白質を制限することから、蛋白質を大豆から摂取するのは理にかなっていますし、大豆にはイソフラボンなど有益な栄養素がほかにもあります。

食事制限がゆるすぎると代謝異常を改善できません。それでも厳しすぎて患者が続けられなければ効果がありません。このあたりの見極めも大事か、と思います。


「ガンが食事で治る」という事実―済陽式ガンの食事療法vs星野式ゲルソン療法 (ビタミン文庫)
「ガンが食事で治る」という事実―済陽式ガンの食事療法vs星野式ゲルソン療法 (ビタミン文庫)
済陽 高穂 星野 仁彦

関連商品
がんが自然に消えていくセルフケア ―毎日の生活で簡単にできる20の実践法
今あるがんが消えるレモン・にんじん・りんごジュース
ガンと闘う医師のゲルソン療法―自らのガンを克服した精神科医が選んだ究極の栄養療法 (ビタミン文庫)
今あるガンが消えていく食事 (ビタミン文庫)
ガンを自分で治した医師の「ガン治し」本気塾 (ビタミン文庫)
by G-Tools

« サイロ・エフェクト | トップページ | 習得への情熱 »

健康・暮らし」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« サイロ・エフェクト | トップページ | 習得への情熱 »