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2016年5月24日

ゲルソン療法でがんを消した人に再発はない

◇◆第887回◆◇

4906784364ゲルソン療法でがんを消した人に再発はない-がんを消し、再発しない体をつくるゲルソン療法入門-
渡邉勇四郎
ATパブリケーション 2015-05-22

by G-Tools

ゲルソン療法はなぜ進行がんにも有効なのか
著者は内科医で、2007年に進行して手術ができない前立腺がんと診断されました。そのとき、以前から興味を持っていたゲルソン療法のことを思い出し、それを試してみることにしました。その結果、前立腺がんを克服し、8年たっても再発はありません。著者は現在、ゲルソン療法から得たヒントをもとに新しい輸液療法をおこなうなど、積極的にがん治療に取り組んでいます。本書では、ゲルソン療法を現代の医療の目で「なぜゲルソン療法が効くのか」ということをわかりやすく解説しています。

ゲルソン療法の一番の特徴は無塩食と大量の野菜ジュース摂取です。食事から調味料としての塩をいっさい抜いてしまいます。同時に一日2Lの野菜ジュースを飲みます。なにゆえ、それほど厳しい塩分制限(ナトリウム制限)と野菜ジュース摂取(カリウム摂取)をおこなうのかといえば、著者はナトリウムとカリウムの細胞におけるバランスが崩れ、そのせいでがん細胞のアポトーシスが阻害されているからだ、と述べています。

ナトリウム・カリウムポンプの破たんががんを招く
がん細胞のもとは細胞分裂の際のコピーミスです。がん細胞が通常の細胞と異なるのは不死であるということです。通常の細胞は遺伝子の端にテロメアという部分があり、これが分裂をするたびに短くなっていきます。回数券のようなもので、これを使い果たすとその細胞は死ぬ仕組みになっています。しかし、がん細胞ではテロメアを長くするテロメラーゼという酵素が働き、細胞分裂にブレーキがかからなくなります。このため無限に増殖し、不死になるのです。

しかし、身体にはこうした事態も想定し、細胞自身がおかしくなったら自ら死を選ばせるアポトーシスという仕組みがあります。しかし、細胞内のナトリウムとカリウムのバランスが適切でなければ、アポトーシスという仕組みはうまく働かないようなのです。がん患者の身体の中ではナトリウム・カリウムポンプがうまく働いていないという報告があります。

通常、細胞内液はカリウムの濃度がナトリウムの10倍くらいあり、細胞外液ではそれが逆になっています。細胞外液と細胞内液は細胞膜によって仕切られており、細胞膜にはナトリウムやカリウムが通り抜けられる小さな孔がたくさんあります。これらの孔にはNa-K ATPアーゼという酵素が存在し、細胞内と細胞外のナトリウムとカリウムの濃度差を常に維持しています。

ところが、この酵素が正常に働かなくなると、ナトリウムとカリウムは細胞膜をはさんで自由に行き来するようになり、細胞内液のカリウムは外に出て、細胞外液のナトリウムが中に入ることになります。こうなると、細胞内液にナトリウムが増えすぎて、アポトーシスをおこさせる酵素が正常に働かなくなってしまうのです。

ナトリウムの禁止とカリウムの大量摂取でバランスを戻す
ゲルソン療法では、外から入る塩(ナトリウム)の量を極端に減らすことで、細胞外液のナトリウム濃度を下げ、細胞内液にあったナトリウムが細胞外へ引っ張り出されます。さらに野菜ジュースによって大量に供給されたカリウムは細胞内へ浸透していき、細胞内液のカリウム濃度があがります。この状態がある一定期間続くことによって、細胞内のアポトーシスを促す酵素が再び活性化し、がん細胞のアポトーシスが起きてがんが治るという仕組みなのです。

ゲルソン療法では、肉、魚、卵、乳製品といった動物性蛋白質も最初の数か月は厳しく禁じています。これらの食品の細胞外液にはナトリウムが多く含まれています。著者は、医師としてこのカリウムとナトリウムのバランスに着目し、自分自身の尿の検査値をもとにカリウム/ナトリウムの比が11.55以上になるとがんがアポトーシスを起こすと結論付けています。これは健康な人のおよそ100倍に匹敵するそうです。

ナトリウムを減らすか、カリウムを減らすかどちらがより効率的かといえば、ナトリウムを減らす方です。塩を摂取して野菜ジュースを3L、4Lと増やすのは飲むのも大変なうえにお金がかかります。しかし、塩を減らすにはお金はかかりません。

コーヒー浣腸はなぜ必要か
ゲルソン療法のもうひとつの特徴がコーヒー浣腸です。これも異様なものに思えるのですが、はっきりとした科学的理由がありました。がん細胞がアポトーシスをおこすとき、毒素を体内にまき散らします。この毒素にやられると多臓器不全を起こす可能性が高くなります。コーヒー浣腸はその毒素を速やかに排出するためにおこなうのです。

コーヒー浣腸は腫瘍が大きく、転移しているような人には必須であると著者は書いています。マックス・ゲルソン医師が多くの患者を治療する過程で編み出した方法であり、著者自身、前立腺がんが腰椎に転移していたため、最初の1年間はコーヒー浣腸をおこなったといいます。

電解質を正常に保つ食事
ゲルソン療法の内容についてこうして科学的に解説してもらうと、なるほどと思います。著者はがんを予防する最も確実な方法は、どこのがんであるかにかかわらず、厳格なゲルソン療法を10年~20年に1度実施することではないか、と述べています。


ゲルソン療法でがんを消した人に再発はない-がんを消し、再発しない体をつくるゲルソン療法入門-
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渡邉勇四郎

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