« ジェフ・ベゾス 果てなき野望 | トップページ | 人類進化700万年の物語 »

2014年6月 3日

「ひらめき」を生む技術

◇◆第864回◆◇

4040800052「ひらめき」を生む技術 (角川EPUB選書)
伊藤 穰一 狩野 綾子
KADOKAWA/角川学芸出版 2013-12-07

by G-Tools

MITメディアラボの公開講義から学ぶ
著者はMIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボ所長。本書は著者のMITでの公開講義を再構成したものです。クリエイターや投資家として世界的に活躍する四人の友人たちとの対話が納められており、彼らの生き方や考え方を参考にして欲しいというのが著者の狙いです。登場するのは、ドラマ&映画監督、脚本家、映画プロデューサーのJ.J.エイブラムス、デザインファームIDEOの社長兼CEOのティム・ブラウン、ビジネス向けSNS「リンクトイン」の共同創業者兼会長のリード・ホフマン、コメディアンのバラチュンデ・サーストンです。

激しい変化の中で生き残るために大事なこと
著者は「はじめに」と第一章で自分の考え方に簡単に触れています。ひらめきを生むためには、セレンディピティが大切であり、そのためには多様な価値観に触れることが大事です。インターネットの普及で世の中は大きく変わりました。この先も破壊的な変化が続いていくことは間違いありません。そうしたものにしなやかに対応できるようなシステムや考え方を作り上げるには次の九つの原則が大事だと述べています。

1.強さではなく、しなやかさを持つこと
2.「押す」のではなく、「引く」こと
3.安全ではなく、リスクをとること
4.モノではなく、システムに焦点を合わせること
5.地図ではなく、よいコンパスを持つこと
6.理論ではなく、実践に基づくこと
7.服従ではなく、反抗すること
8.専門家ではなく。クラウド(人々)に向うこと
9.教育ではなく、学習に焦点を当てること

日本は多様な価値観を取り入れるのがうまい国
著者は京都生まれですが、少年時代からカナダ、アメリカで暮らし、高校は日本のインターナショナルスクールに通っています。幼いころから多様な価値観を身近にして成長してきた背景があります。それだけに、日本の閉鎖性、セクショナリズムが気になってはがゆくて仕方ないようです。

しかし、日本は歴史的に柔軟にありとあらゆる文化を受け入れてきた国だとも述べています。さまざまな民族が集まり文化的に溶け合って、メルティング・ポットと言われるアメリカ。ところが、著者はアメリカはパーツの寄せ集めであり、昔からいろいろな文化を取り入れて上手に咀嚼してきた日本の方が、メルティング・ポットの度合いは高いと評しています。多様な価値観を取り入れることに長けている日本、その底力が試される時代になっています。

「ひらめき」を生む技術 (角川EPUB選書)
「ひらめき」を生む技術 (角川EPUB選書)
伊藤 穰一 狩野 綾子

関連商品
コンテンツと国家戦略 ソフトパワーと日本再興 (角川EPUB選書)
第五の権力---Googleには見えている未来
ラーニング・レボリューション――MIT発 世界を変える「100ドルPC」プロジェクト
ソーシャルマシン M2MからIoTへ つながりが生む新ビジネス (角川EPUB選書)
できる人はダラダラ上手: アイデアを生む脳のオートパイロット機能
by G-Tools

« ジェフ・ベゾス 果てなき野望 | トップページ | 人類進化700万年の物語 »

人文・思想」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ジェフ・ベゾス 果てなき野望 | トップページ | 人類進化700万年の物語 »