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2012年4月 6日

巨匠に学ぶ構図の基本

◇◆第745回◆◇

4881082051巨匠に学ぶ構図の基本―名画はなぜ名画なのか?
内田 広由紀
視覚デザイン研究所 2009-03

by G-Tools

構図で読み解く名画の秘密
名画をもとにその構図をいくつかにパターン化し、それが何ゆえ素晴らしいのかを解説しています。全体は構図の9型式、14要素、5役4景、人体のメッセージの四部に大きく分かれていて、それらを頭に入れて絵を見ればそれのどこが素晴らしいのか、また、描く場合はどのように組み立てればいいのかが理解できるようになっています。

構図の9式
1)シメトリー型---中心がはっきりして安定。威厳・神聖・伝統を表す
2)シンメトリー崩し型---画面の正面から少しだけ崩すと優しさや自然な感じ
3)衛星型---人物の周囲を花などで飾ると開放的で華やかな感じ
4)囲い込み型---周囲を包むと落ち着いて癒され安心した感じ
5)流水型---小川が寄り道をしながら流れていくような配置。秩序がありながら自由もある
6)パノラマ型---全体が一目で見渡せる配置。自由そのものでのびのびする
7)対決型---二つの形を対決するように配置すると緊張感が高まりドラマが生まれる
8)均一型---形を等間隔に並べるとリズミカルで軽快な感じ
9)片流れ型---視線を一方だけに流す構図。クールで都会的な開放感

構図の14要素
1)版面率---画面の天地左右の余白。広くとると落ち着き、狭く取ると活発
2)情報量---画面の中の人物。少ないと静か、多くなると活動的
3)斜水性---水平線を強調すると静か、斜線が増えると活動的
4)ジャンプ率---絵柄の大小差が小さいと穏やか、大きいと元気で活気が出る
5)プロポーション---縦横の比率。黄金比は穏やかで安定、高くなるとスタイリッシュ
6)粗密対比---物と物が離れると静かになり、集中するとパワーが生まれる
7)曲直対比---曲線に直線を加えることで曲線の優しさが引き立つ
8)鋭鈍対比---鋭いものと鈍いものを同時に描くと画面が力強くなる
9)痩肥性---細さを強調すると抑制や拘りが表れ、太さを強調するとゆったり豊か
10)ひと気度---人の深い思いを表すときは人物を小さめにする
11)群化---描くものをグループ化することで画面に緊張を生む
12)バランス---アンバランスは不安定だが完璧すぎるバランスは堅苦しい、適度に
13)アクセント---アクセントはスパイスのようなもの。ほんの少しで生き生きする
14)水平線の高さ---高くすると客観的に見渡す、低くすると主観的で迫ってくる

主役の表示法
1)中央に大きく強く
2)敵役・脇役は小さく、あるいは一部をカットする
3)添え色---主役に鮮やかな色彩やトーンのものを添える
4)領地を広く---主役の周りに「領地」をとることで小さな主役でもはっきりする
5)視線を集中する---主役に視線を集中させる

人体のメッセージ
1)視線の交差は相思や対決を表す
2)視線は始まりと受けで完結する
3)身体の向きと視線の向きを変えると、謎が生まれる
4)群像の視線を統一すると素直な印象、複層化すると深みが出る
5)人物の後方の空間は「過去」を表す
6)手や足を閉じるように組むと内向や閉鎖を、両手を高く広げると開放を表す


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