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2012年3月 8日

動きが心をつくる

◇◆第735回◆◇

4062881195動きが心をつくる──身体心理学への招待 (講談社現代新書)
春木 豊
講談社 2011-08-18

by G-Tools

心は脳のみにあらず
著者が提唱する身体心理学は人の心を身体の動きとの関連で考えていこうとするものです。とかく脳が注目され、ともすれば脳の働き=心の働きと短絡的にとらえる風潮が学問の世界でも増えているようです。しかし、著者は「初めに脳ありき」ではなく、初めにあったのは身体の方であり、そこから結果的に脳が生まれてきたことを述べ、その視点を持つことの重要性を説いています。

さらにここでいう「身体」とは物質としての身体ではなく、身体の「動き」を指しています。姿勢やリズムや動作そうしたものと心の関係を説き、私たちはこれらの融合のうちに日々を暮らしていることをさまざまな例をあげて明らかにしています。

簡単にできる心身統一ワーク
前半は伝統的な心理学に基づく心の発達過程を専門的な用語や実験、学説などをもとにしながら述べています。最終章で「生活を豊かにする心身統一ワーク」としていくつかのボディワークを紹介しています。動きが心をつくる、というのですから、本書を読んでそれを体感しようと思ったら、このボディワークをやってみる必要があります。

いずれも立ったまままできる簡単な動作ばかりです。私も実際にいくつかやってみました。特に逆腹式呼吸の方法についての説明はわかりやすいものでした。これまでいくつも瞑想やらボディワークやらの本を読みましたが、逆腹式呼吸の仕方についてこれほどわかりやすく書いてあるものは他にないと思います。

誰でもいつでもどこでも自分でできる
さまざまなボディワークについて名称や参考文献に関しても触れられています。本書で特に「誰でも、いつでも、どこでも、自分でやる、簡単なワーク」のみに絞って紹介しているのは、それによって心身統一的なウェルビーイングのきっかけとなればとの著者の願いのようです。

特別な場所で特別な方法で特別な人しかできないというのでは敷居が高いですし、本来のボディワークとはそういうものではなかったはずです。これらの動作や呼吸を試してみるだけで、かなり心身はすっきりするのではないか、と感じました。


動きが心をつくる──身体心理学への招待 (講談社現代新書)
動きが心をつくる──身体心理学への招待 (講談社現代新書)
春木 豊

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