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2010年10月10日

ここまで描けるクレヨン画革命

◇◆第694回◆◇

4817038217ここまで描けるクレヨン画革命―名画模写から自画像までを新聞紙に
喜多 としたか エコールドクレヨン
日貿出版社 2010-04

by G-Tools

クレヨンは手軽に使える魅力ある画材
クレヨンは子どものころ誰もが使ったことのある画材でしょう。日本では幼稚園や小学校低学年で使い、その後学年が進むに従って水彩画に移って行くため、大人になってクレヨンを使って絵を描く人はあまりいません。パステルで描く人はまだしも、クレヨンは「子どものもの」というレッテルを貼られてしまっているようです。クレヨンは決して子どもだけのものではなく、大人が使うのに十分な魅力ある画材です。なお、クレパスはサクラクレパスの登録商標です。これらを総称してオイルパステルと呼びます。現在のタイプのオイルパステルを世界で最初に作ったのがサクラクレパスです。

本書では、西洋の有名な絵画をクレヨンで模写しています。西洋美術史を理解するには、絵画を模写するのが一番です。しかし、本格的に油絵で描くとなると、簡単ではありません。もっと手軽に模写に取り組めないものか、と考えた結果、著者がたどりついたのがクレヨンによる模写でした。そして、クレヨンの画材としての優秀さに驚いたのです。

クレヨンの特徴は、手軽に扱えることです。水彩画や油絵と違い、筆、水、油などは不要です(技法によっては、油や筆を使うこともできます)。パステルと異なり定着液も不要で粉っぽくもありません(本格的な保存には保護定着液を使いますが、必要不可欠ではありません)。持ち運びも準備も片付けも簡単です。線描きにも面描きにも適しており、透明感と美しい光沢があります。さらに年月による褪色も少ない特徴を持っています。

また、本書では模写を気軽に行うために新聞紙に描いていますが、クレヨンは画用紙、和紙などどんな紙にでも描けます。さらに、紙以外のキャンバス、ボード、フィルム、ガラス、アルミホイルなどにも描くことができます。

本書の後半はクレヨンで描かれた西洋名画の模写の作例が載っています。子どもの使うクレヨンと新聞紙だけでここまでの絵が描けるというのなら、高い油絵や水彩画の道具を買って、一から絵を始めなくてもいいのでは、と感じます。油絵にしても透明水彩にしても、ある程度見られる絵が描けるまでにはそれなりの修練が必要です。クレヨンも技術は必要でしょうが、入口のハードルが低く取りつきやすいと思います。


ここまで描けるクレヨン画革命―名画模写から自画像までを新聞紙に
ここまで描けるクレヨン画革命―名画模写から自画像までを新聞紙に
喜多 としたか エコールドクレヨン

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コメント

はるさん、コメントいただきありがとうございます。

油絵を習っておられたのですか~!それは凄い。今でも絵筆を握られることはありますか? クレヨンはフランス語のようですね。英語圏ではオイルパステルと言われるものに分類されるみたいです。クレヨンの手軽さは何よりいいですね。筆とか水とかややこしいことがなくて(笑)

COXさん、こんにちは〜♪

クレヨン、懐かしいですね。

僕は一人で籠もって何かするのが小さい頃から好きでして、幼少期には絵や工作ばっかりする人間だったので、クレヨンや水彩画、油絵はとても懐かしいです。油絵は小中と6年間油絵教室に通っていました。僕の子供の頃の唯一のお稽古ごとでした。

クレヨンで絵を描いておいて、その上に水彩で背景などを描くと、クレヨンが水彩を弾いてくれてとても良い雰囲気が出来ることに気付いて感動したものでした。

Crayonですから、フランス語が語源なのかなぁ。いずれにしても僕の幼少期の創造力を伸ばすのに欠かせない道具でした。クレヨンを発明してくれた方に感謝です。(^_^)

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