« たった3秒のパソコン術 | トップページ | アダルト・ピアノ »

2010年9月18日

カラースケッチも3分

◇◆第690回◆◇

4334034284カラースケッチも3分 (光文社新書)
山田 雅夫
光文社 2007-11-16

by G-Tools

12色の色鉛筆とペンで描くスケッチ
ペンと色鉛筆を使い、わずか3分で葉書程度の大きさのスケッチを仕上げるための解説書です。前著の『スケッチは3分』がペン描きに重点を置いていたとすれば、こちらはもっぱら色鉛筆での着彩に焦点が当てられています。使われている色鉛筆は12色です。著者は携帯性と簡便性を最重要視しており、特別な用具を持ち歩きたくない、ビジネスバッグ程度のものに入れられていつでもどこででも描きたい、と思っている人に最適です。

スケッチというと固形の透明水彩がまず浮かび、技法書もそれを勧めているものがほとんどです。しかし、水彩には水の問題があります。そのために水筆とかいろいろな工夫もありますが、水を使わねばならないことに変わりはありません。正直なところ面倒なのです。道具を広げなくてよい、周りが汚れない、というのがペン&色鉛筆の最大の長所でしょう。

大画面に描きこむには色鉛筆は不向きかもしれませんが、ちょっと見てぱっと描くことを目的にしているのですから、短所は逆に長所になります。この描き方は初心者にとってハードルが低く、もし、この方法で絵を描く面白さに目覚めれば、さらに高度な用具を必要とする本格的な絵画に進めばよいのです。用具を揃えたけれど、使いこなすのが大変で億劫でやめてしまう、というのが初心者の陥りがちな状態です。

身近にあるモノのスケッチから始める
何でもそうですが、最初のいくつかの作品ができればその先はおのずから進みます。動き出すときが一番大変なのです。本書では風景スケッチの紹介もしてありますが、もっと身近な食べものや身の回りの道具のスケッチの仕方について多くのページをさいて解説してあります。携帯電話やサンドイッチ、椅子などごくありふれたものばかりです。恐らくこういうものを描くところから入った方が入りやすいのだと思います。

雄大な景色や複雑な都会の街角などをいきなり描こうとしても、初心者には荷が勝ちすぎています。そうすると、「うまく描けない」と挫折してしまうのです。しかし、食器や食べものや家具や道具なら身の回りにいくらでもあり、小さくまとまった形で描きやすいものです。つまらないと最初は思うかもしれませんが、これがなかなかどうして、実際に描いてみるとそれぞれのものの持つ色、形の面白さにあらためて気づかされます。身近なものであったのに、ちゃんと見ていなかったということにも気づくのです。

こういうもので腕を磨き、それから複雑な街角スケッチや風景スケッチに出かけていけば、挫折は少なくなるのではないでしょうか。街角へ出たものの、うまく描けなければ、街の片隅の何かのモノを描けばいいのですから。プロが描いている達者なスケッチを見て、自分も即座に描けるかも…なんてまあ無理です。その点、本書の方法は敷居が低いのでは、と感じます。


カラースケッチも3分 (光文社新書)
カラースケッチも3分 (光文社新書)
山田 雅夫

関連商品
スケッチは3分 (光文社新書)
1分スケッチ!
絵を描きたいあなたへ (講談社ニューハードカバー)
知識ゼロからの15分スケッチ入門
新15分スケッチ練習帖【基礎ドリル編】
by G-Tools

« たった3秒のパソコン術 | トップページ | アダルト・ピアノ »

絵・デザイン」カテゴリの記事

コメント

はるさん、コメントいただきありがとうございます。

>僕は物体だけではなく万物に「ニュートンの慣性の法則」があるように思います。

これはまさしくそうですね!動き出してしまえば、あとは摩擦係数を少なくすればどんどんスピードがあがります。ここでの摩擦係数の減少とは、「おお、面白いじゃないの」というこっちの心理変化だと思うんですね。やっぱり人間は「面白い」とやる気を刺激されるところにこないと続きません。ここの按配をうまくやれれば、誰でもかなりのことができるんじゃないか、と思いますね。

COXさん、こんにちは〜♪

>著者は携帯性と簡便性を最重要視しており、
>動き出すときが一番大変なのです。

なるほど、これはいい所を突いていますね。そうそう、文章と同様に絵も大作を描いてやるぞなんて思うとできないものですよね。勝手にちゃらちゃらと描き始めるのがイイですね。(^_-)-☆

動きだし、ホントにそうですね。僕は物体だけではなく万物に「ニュートンの慣性の法則」があるように思います。文章は書き始め、絵は描き始めが大変で、一旦動き出すと勝手に筆が動いて行ってくれます。思考も手近なところから考え始めるとそこから芋づる的にどんどん思考が進んでくれます。会話もコミュニケーションも問題解決も全部慣性の法則ですね。(^_-)-☆

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« たった3秒のパソコン術 | トップページ | アダルト・ピアノ »