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2009年4月30日

クレパス画事典

◇◆第558回◆◇

4878959002クレパス画事典―基本からプロのテクニック・画材の基礎知識・名画集
サクラアートミュージアム
サクラクレパス出版部 2005-06

by G-Tools

クレパスの奥の深さに触れる
クレパスというのは、サクラクレパスの登録商標です。クレヨンとパステルの長所をあわせもつ画材として1925年に開発されました。一般名称ではオイルパステルに分類されます。保育園のころからこの画材に親しんできたために、油絵具や透明水彩絵具に比べるとどうしてもお子様向けという印象が強く、絵を描く道具としてあまり真剣に考える対象になりませんでした。しかし、本書を読むと、実にさまざまな可能性を持った画材なのだと驚きます。

本書ではプロの画家が描いている作品を参考にさまざまなクレパス画のテクニックを紹介しています。クレパスの特徴はその発色の美しさと取り扱いの簡便さでしょう。油絵具や透明水彩絵具ではとてもこんなわけにはいきません。アートセラピーをきっかけに久しぶりにクレパスにふれ、その手軽さから、これでもっと本格的に絵が描けないものかと思っていたところ、本書を見つけました。

油絵具はあの匂いや取り扱いのややこしさで敬遠していました。もっと簡単に扱えるアクリル絵具でさえ水が必要なことで、どうもつい遠ざかってしまうのです。鉛筆で描くのが簡単でいいのですが、それでは色が使えません。色鉛筆は発色が物足りないしなあと贅沢ばかり言っておりましたが、この本を見てクレパスの隠れた実力に出会いました。お値段も安いですし(本格的なプロ用のものはそれなりの値段がしますが)水やら乾かしたりという面倒がないのがものぐさな私には向いていそうです。

本書の後半にはクレパス開発の歴史裏話が載っており、それも面白く読めました。クレパス登場までの日本の子どもたちというのは、随分扱いにくい絵画材料で絵を描いていたことを知りました。クレパスは日本生まれの唯一の洋画材料なのだそうです。この開発の話は日本のあらゆる技術開発の歴史に共通する「西洋に追いつき追い越せ」との技術者魂を感じ、ここにも日本流モノづくりの典型があったのだな、と感じ入りました。

手元にはサクラクレパスの72色セットのクレパスがあり、以前、透明水彩画を描くべく買い求めたスケッチブックも何冊かあるので、さて描いてみようかと思っています。


クレパス画事典―基本からプロのテクニック・画材の基礎知識・名画集
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