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2006年11月 8日

水彩風景スケッチ

◇◆第344回◆◇

4766116208水彩風景スケッチ―光とカゲのテクニック
五十嵐 吉彦
グラフィック社 2005-08

by G-Tools

鉛筆でアタリをつけ、その後ペンで描く
ペンで線を描く水彩画の描き方の解説書です。とはいえ、鉛筆による下書きを否定してはいません。筆者の方法は、最初に鉛筆でアイレベル(地平線)の横線を引き、おおまかな構図を鉛筆であたりをつけたあと、ペンで細かく描き込んでいきます。ペン(耐水性のドローイングペン)のシャープな線は透明水彩の画面にメリハリを与え、水彩の透明感をひきたてます。

これまで永沢まこと氏、奥津国道氏をはじめ幾人かの透明水彩スケッチの方法について本で学んできました。永沢まこと氏のペンで一発描き、という方法にひかれたのですが、実際に描いてみると、最初がうまくいった場合はいいのですが、描き始めに建物のデッサンが狂った場合は、描きなおしができないだけに、その後を描く意欲が失せることに気がつきました。

最初に意欲を失わないための鉛筆のアタリ線
気持ちがノって描き続けられる場合はこれほど楽しいことはありませんが、やる気が失せた場合は一転して苦行になってしまいます。構図を考えない、下書きをしないというのは、いい面と悪い面が表裏一体だと気づいたのです。ノって描けるにこしたことはありませんが、ある程度のアタリはつけていた方が無難であるし、最後まで意欲を失わずに描けると思います。

複雑な建物や動く人物などをいきなりペンで描くのは頭で思うほど簡単なことではありません。かなり慣れてきてこそ、の産物だと思います。「鉛筆であたりをつけてからのびのびとペンで描く」と著者が書いているように、本書では鉛筆で細かく描きこむデッサンはおこないません。あくまでペン描きが主であり、鉛筆描きはその目安程度で、建物の中心軸や大まかな外形を軽くとる程度です。

ペンのスケッチが描けたら、練りゴムで鉛筆のアタリ線を消し、その後に透明水彩で彩色していきます。ざっとアタリ線があるおかげでペンはスピーディに動きます。それが絵を生き生きとさせるのです。アイレベルをしっかり把握し、この土台にうわものを描いていけば深みのある絵画空間を作り出すことができます。


水彩風景スケッチ―光とカゲのテクニック (新カルチャーシリーズ)
水彩風景スケッチ―光とカゲのテクニック (新カルチャーシリーズ)
五十嵐 吉彦

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