« ユダヤ人大富豪の教え | トップページ | もう、「ひとり」は怖くない »

2005年12月19日

アイデアのヒント

◇◆第149回◆◇

4484031019アイデアのヒント
ジャック フォスター 青島 淑子
阪急コミュニケーションズ 2003-01-10

by G-Tools

既存の要素の新しい組み合わせ
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」、ジェームズ・ヤングが『アイデアのつくり方』で述べている言葉です。著者もこの定義が最も気に入っているそうで、本書では、それに基づいて既存の要素の新しい組み合わせを生み出すには、どうしたらよいか、という心構えを語っています。最初に「もっと楽しもう」とあるとおり、著者の語り口は、ユーモアたっぷりで思わず肩の力が抜けます。まず遊び心、堅苦しくてクソまじめな場所ではアイデアの神様は窒息してしまうようです。

アイデアをモノにするための三原則は「信じること、遊ぶこと、やってみること」だと私には読み取れました。まず、信じることですが、アイデアはその辺に漂っていて、誰にでもつかまえられるものだと信じることが大事です。そして、自分にその力がある、と信じることも。できるかどうかを左右するのは、才能や努力、意志ではなく、セルフ・イメージだと著者はいいます。アイデアが欲しければ、アイデアを思いつくことができると信じることです。信ずる者は救われる、正しいですね。

ここで著者は多くの例をあげています。なかなか信じられない人はそれら「成し遂げた人たち」の言葉を聞いても、あの人たちは特別じゃないか、と思ってしまいがちです。しかし、その人たちは成し遂げたから結果的に特別な人と思われるようになっただけで、成し遂げる前は誰もそんなことは思っていなかったはずです。「できると思おうが、できないと思おうが、結果は自分の思ったとおりになる」のです。

創造性とは子どもに戻ることができる能力
次に遊ぶことですが、子どもに帰ることができればどれほど多くのアイデアが自分のもとにやってくるでしょう。今は退屈な人間と見られている人でも、6歳のころならさまざまな遊び方を考え、奇想天外な質問を親にしたはずです。いつのまにか私たちの中の子どもは心の奥深くで眠ってしまっています。

創造性とは、思うがままに子どもに戻ることができる能力です。そのためには、世の中のすべてをクエスチョンマークで見ることが大事です。「なんで、どうして」と聞き、型にはまったものの見方を離れることです。そのためには型にはまった生活から離れるようにするのです。毎日同じ時間に起き、同じ朝食を食べ、同じ経路を通って通勤し、同じ同僚と同じような挨拶をかわし、同じ新聞を読んで、同じテレビを見、同じスーパーで同じものを買う…、それをどこか変えてみるのです。違う視点を持つとは、こういうことだと思います。膠着状態から脱出するための何かがそこにはあるのです。

勇気とはこわくても前に進むこと
私たちがいつしか子ども心をどこかに封じ込めてしまうのには理由があります。笑われたら怖い、ということです。アイデアはデリケートなのです。冷笑やあくびひとつ、誰かの皮肉であえなく息の根を止められてしまいます。創造性豊かな人であるほど感度が高いわけですから、こうした批判にも敏感です。しかし、ここであえて自分の考えを口に出すために「勇気」が必要なのです。

勇気とはおそれないことではありません。勇気とはこわくても絶望に襲われていても、それでもなお危険をおかして前に進むことです。それなくしてアイデアが実を結ぶことはありえません。そのアイデアが大きくて革新的であればあるほど、周囲からの風当たりは強くなります。そのアイデアによって人生観が根底から覆されたり、仕事がなくなったり、といった過激な変化がもたらされることもあるのですから当然でしょう。

それでも、前に進めと著者はいいます。アイデアを考えることはフェンスを狙って思い切りバットを振ることです。勝負に出ることなのです。突然目の前の視界が開け、すべてが見通せるようになります。やったぁ!こんな素晴らしい冒険は他ではなかなか味わえるものではありません。

アイデアのヒント
アイデアのヒント
ジャック フォスター 青島 淑子

関連商品
アイデアのつくり方
考具 ―考えるための道具、持っていますか?
スウェーデン式 アイデア・ブック
嶋浩一郎のアイデアのつくり方 (ディスカヴァー携書 3)
アイデアは考えるな。
by G-Tools

« ユダヤ人大富豪の教え | トップページ | もう、「ひとり」は怖くない »

発想法」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/43390/7693727

この記事へのトラックバック一覧です: アイデアのヒント:

« ユダヤ人大富豪の教え | トップページ | もう、「ひとり」は怖くない »