« フィールド 響き合う生命・意識・宇宙 | トップページ | ローマ帝国衰亡史(5) »

2005年6月28日

パラダイムの魔力

◇◆第90回◆◇

482274020Xパラダイムの魔力―成功を約束する創造的未来の発見法
ジョエル バーカー Joel Arhtur Barker
日経BP出版センター 1995-04

by G-Tools

パラダイムの原理
パラダイムとは、ルールと規範であり(成分化されている必要はない)(1)境界を明確にし、(2)成功するために、境界内でどう行動すればいいかをおしえてくれるもの、というのが著者の定義です。著者はアメリカのミネソタ科学博物館の未来学研究部長を努めながら、数多くの企業のコンサルタントとして経営者と社員の意識改革に携わっています。

頭がよく、熱意もあり、しっかりした目標を持った人たちが将来を見通すとなると非常に無力になってしまうという謎(国家、企業、あらゆる組織や個人においても)の答がパラダイムの原理にあります。「将来」がやってくるということはパラダイムが変わるということです。ゲームのルールが変わるのです。「今」成功している人は「今」のルールに精通し、うまくやっている人たちです。だからこそ、他の可能性に目をやることが難しくなるのです。

パラダイムを変える人の特徴
パラダイムを変える人、パラダイム・シフターには共通の特性があります。それはそのパラダイムの中心にいる人ではなく常に周辺部にいる人だということです。職場であれば、入ってきたばかりの新人、経験豊富だが他の分野から移ってきた人、一匹狼などです。彼らに共通するのはどっぷりとパラダイムにつかっている人が持ちあわせていない新鮮な視点を持っていることです。

パラダイム効果による麻痺
パラダイムは一種の心理的フィルターだともいえます。だれもが自分のパラダイムを通してしか世界を見ることができないのです。たとえば「いい学校を出て、大企業に就職し定年まで勤めるのが最も安定した幸せな人生」という考え方もひとつの大きなパラダイムです。それが真実かどうか、は誰にもわかりません。しかし、自分のパラダイムにあわない現実世界のデータは自分のフィルターを通過しにくいのです。

パラダイム効果による麻痺がおこり、目の前にあるデータがまったく見えなくなってしまいます。パラダイムとは一種のパターン化で、複雑な情報を素早く処理するために大変有効な方法なのですが、強みと弱みが表裏一体になっています。新しい発想を受け入れにくくなるのです。

それはなぜか。パラダイム、つまりルールが変わるとき、すべてが振り出しに戻るからです。そのパラダイムの中で中心を占め、得ていたものが多い人ほどパラダイムの転換には抵抗を示します。しかし、パラダイムは好むと好まざるに関わらず変わっていきます。そしてパラダイム・シフトの方向にいちはやく乗った人々が次の時代をリードしていく存在になるのです。少なくとも視野を広く持っていれば、思いもかけない方向から頭を殴られる確率は低くできるでしょう。


パラダイムの魔力―成功を約束する創造的未来の発見法
パラダイムの魔力―成功を約束する創造的未来の発見法
ジョエル バーカー Joel Arhtur Barker

関連商品
プロフィット・ゾーン経営戦略―真の利益中心型ビジネスへの革新
アインシュタインの夢 (ハヤカワepi文庫)
インテル戦略転換
ある広告人の告白[新版]
デジタル・ビジネスデザイン戦略―最強の「バリュー・プロポジション」実現のために
by G-Tools

« フィールド 響き合う生命・意識・宇宙 | トップページ | ローマ帝国衰亡史(5) »

発想法」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« フィールド 響き合う生命・意識・宇宙 | トップページ | ローマ帝国衰亡史(5) »