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2003年12月21日

生活習慣病に克つ新常識 まずは朝食を抜く!

◇◆第26回◆◇

4106100150生活習慣病に克つ新常識―まずは朝食を抜く! (新潮新書 (015))
小山内 博
新潮社 2003-05

by G-Tools

朝食は身体に悪い
以前の私であれば、この題名を見ただけで「トンデモ本」だと思ったで しょう。トンデモ本とは、「ケネディ暗殺は宇宙人の仕業だった」とか 「阪神大震災は聖書が予言していた」とかいう類の本のことです。食事に関して、厚生労働省が提唱しているのはさまざまな食品をバランスよく食べるということです。もちろん朝食抜きはご法度。そんな教育を受けてきた私がこの本を読んでみようと思ったのには、『自力整体入門』(PHP研究所)という本の存在があり
ました。

ここで初めて「朝食は健康に悪い」という説に出会ったのです。著者は「あれこれ言わずにとにかく三週間ほど試してみて、それから批判してもらいたい」と書いていました。彼が勧めるの は「単食法」といって、朝食は食べず、昼食は炭水化物中心に食べ、夜 は逆に野菜・たんぱく質を主体に炭水化物は避けるという方法です。著者はこの食事と整体によって病気を予防できると提唱しているのです。

実は、私はまったく不定愁訴というものがありません。肩こり、腰痛、冷え性、etc...そういうものとはずっと無縁できました。しかし、このころ、フリークライミングを始めていて、「もう少し体重が軽ければ、楽に登れるのではないか」と思い始めていました。肥満というところまではいっていませんが、理想体重より7~8kgオーバーしている現実がありました。

10月末ごろからこの食事法を試してみました。現在二ヶ月が過ぎ、体重が5kg近く減っています。しかも空腹感による苦痛がありません。これはちょっとした驚きでした。私はこれまで多くの糖尿病や高血圧予備軍の人に減量指導をしてきました。しかし、ほとんどが長続きしません。 一時的に体重が減っても空腹感に負けて、もとの食生活に戻ってしまう のです。

狩猟採取生活の中で進化した体
朝食を抜く、これは意外にいける方法かもしれないと思っていたところで本書に出会ったのでした。著者の小山内博は、東京大学医学部出身、労働科学研究所の所長を務め、生活習慣病を長年研究してきた予防医学の第一人者です。彼は人間の身体は狩猟採集生活に適応するよう進化してきた、ということから健康づくりを説き起こします。現代のようにい つでもどこでも食べ物が手に入るというのは極めて異常なことなのです。

食べてすぐ動くのは消化器官に負担をかける
朝食は摂取してすぐに活動しなければいけないことから、胃腸に多大な負担をかけ、肥満の原因にもなると彼は主張します。人間は本来空腹の中で活動するように作られており、胃腸にものが入った後は休むようにできているというのです。確かに野生動物はすべてそうです。

快適になりすぎた現代社会が生活習慣病を生む
生活習慣病の原因は、過度に快適になりすぎた現代生活にあるというのが著者の根本的な考え方です。運動量の減少、過食、エアコンの普及による寒暑の刺激の減少など、ここ数十年で日本人の生活は激変しました。しかし、人間の消化吸収、免疫反応、それらすべては飢餓や寒暑、病原体とのせめぎあいの中で長い時間をかけて獲得されてきたものです。あまりにも快適さを求めた結果、それらのシステム
がさびついて様々な病変の原因となっているのではないか、というのです。

著者が説く「小山内式健康法」は簡単なものです。最後にその四か条を あげておきましょう。

(1)朝食信仰を捨てて、空腹で働くことを習慣づける。食事を摂った後はきちんと休む。食後すぐに活動することは消化器官を痛めつける。

(2)風呂上りにはシャワーで冷水を一分間ほど浴びる。できるだけ子供の時からこれを習慣づける。どうしても寒くて耐えられない場合、温水と冷水の交代浴をするとよい。副腎を刺激し、免疫を活性化する。

(3)週に2,3回、空腹時に20分~30分のゆっくりしたランニングを行う。時速4~7キロ(話しながら走れる程度の速さ)が目安。高血圧や50代以上で辛い方はウォーキングから始めてもよい。

(4)肩こりや腰痛予防のため、体幹筋トレーニングを行う(背筋と腹筋のトレーニングです)。終了後10回程度、膝の屈伸をする。

ポイントは、食べたら休む、過食を避ける、身体をきちんと動かす、という動物として当たり前のことのようです。


生活習慣病に克つ新常識―まずは朝食を抜く! (新潮新書 (015))
生活習慣病に克つ新常識―まずは朝食を抜く! (新潮新書 (015))
小山内 博

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